転職相談|経験職務が多すぎて困っています

職務経歴書の書き方をプロが直接指南します。さてさて今回の相談者のお悩みは・・・・・・
第9回のお悩み 経験職務が多すぎて困っています 36歳女性編
今回の相談者   今回の所長
すずらんさん
すずらんさん(仮名)
36歳独身。これまで正社員として1社、派遣社員として8年間で5社で2つの職種を経験。次は正社員としての就業を希望するも、書類選考落ちが続き、苦戦中。
転職活動ブログも執筆中
 
小林智明さん
小林智明さん
株式会社JMAM
チェンジコンサルティング
キャリアカウンセリング
研究所所長
プロフィール
お悩みポイント
その1   派遣社員として数社で働いてきたため、担当業務が多岐にわたっており、キャリアに一貫性がないと思われるのでは
その2   アシスタントや秘書職についていたため、これといった専門性がなく、業務の成果や成功例が具代的に示せない
その3   数社経験し担当業務が多岐に渡っており統一性がなく、見づらい。
その4   業務は一人で担当し正社員と代わらない経験をしたが、どのように考えて業務を行ってきたのかアピールできない
 
プロフィール
プロフィール
1962年生まれ 京都府出身。
キャリアカウンセリング研究所所長として、再就職支援、社会人・学生に対するメンタルおよびキャリアカウンセリングを担当。5年間で200人を超える再就職支援を行い、そのうち1年後の再就職率は95%を誇る。人事にアピールする職務経歴書作りには定評あり。カウンセリングモットーは「求職者の自立を促す支援を徹底的に最後までやる!」

●産業カウンセラー
●NPO法人日本キャリアカウンセリング研究会会員

before すずらんさんの職務経歴書
 
 
NGポイント 
NG1 経験してきた全職務をぎっしり書き込んでいるので、一目見るだけで読む気をなくす
NG2   「勤務先、職務内容」と「経験業務内容略歴」をひとつにして、「職務領域」と「職務内容」としてまとめる
NG3     「アシスタント」という言葉はキャリアを軽く見られる可能性があるので、極力使わない
NG4     「アピールポイント」はもっと短く簡潔に
NG4     志望動機は必ず書く
 
 
 
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小林所長 小林所長 すずらんさん すずらんさん
職歴が多くてもできるだけ短く整理して書くべし!
すずらんさん これまで正社員で1社、派遣社員として5社で働いてきました。そのすべてを書くとこんなふうに分量が多くなってしまって、果たしてこれでいいのかと……。
小林所長 確かに多いですね。多いだけではなく、非常に読みにくい。すずらんさんが採用担当者としてこんな職務経歴書が送られてきたらどう思いますか?
すずらんさん ……。一目みただけで思わずゲッとなって、とても全部読もうとは思わないでしょうね。
小林所長 そうでしょう? まずは見る側の立場になって考えることが重要です。もし自分が採用担当者として、どんな職務経歴書だったらいいと思いますか?
すずらんさん うーん……。これまでどういう職務に携わってきて、どんなことができるかが一目で分かる職務経歴書でしょうか。
小林所長 分かってるじゃないですか。まずは短く、簡潔に、読みやすく、わかりやすい職務経歴書にすることが大切なんです。
すずらんさん これまで見る側の立場で考えてみたことがなかったもので……。言われてみれば当然のことですよね。
小林所長 その当然のことに皆さん、なかなか気づかなくて、結果ひとりよがりの職務経歴書になってしまうんですね。ではまず「職務領域」「職務内容」のふたつの項目に分けて、職務経歴を整理してみましょう。すずらんさんの場合は経験職務で分けると秘書業務と営業事務のふたつなので、かなりすっきりするはずです。

さらにそれぞれ経験してきた職務の柱を立てて、それに関する細かい仕事を書く。さらにどういうことに気をつけて職務に取り組んできたかを記入する。こんなふうに、大項目→中項目→小項目というふうに落とし込んでいけば、何を経験してきて、何ができるかが一目瞭然になります。

すずらんさん なるほど〜。
未経験職種に挑戦する場合は、一番の「強み」を書くべし
小林所長 すずらんさんは今後どういう仕事をしていきたいとお考えですか?
すずらんさん やはり経験年数が多いので秘書を狙っていきたいと考えています。
小林所長 ならば秘書業務を特に詳しく書きましょう。どんな小さなことでもいいのでアピールポイントを探し出し、書き込みましょう。やはり現在も秘書の求人に応募しているのですか?
すずらんさん はい。でもなかなか書類選考に通らなくて……。派遣での経歴が長いからでしょうか。
小林所長 確かに長らく派遣社員を経験してきた人が正社員になるのは簡単ではありません。しかし、経験してきた仕事をアピールするのに、正社員だろうが派遣社員だろうが関係ありません。また実績、成果も雇用スタイルは関係ありません。

ひとつ大事なのは、企業がどんな人を求めているか、そのニーズを的確に捉えることです。どんなことができて、どんな人柄の人材を求めているのか。そしてそのニーズを元に「私こそは御社の求めている人材である」ということを職務経歴書でアピールするのです。ですから志望動機は必ず書きましょう。ただでさえ、派遣社員から正社員を目指すのは難しいので、なぜ今まで派遣社員だったのか、なぜ今後正社員を目指すのかという部分を志望動機に織り込んで、採用担当者を納得させる必要があります。

すずらんさん なるほど。
小林所長 結局最後は人柄と熱意で決まります。できることをアピールした上で、「どうしても御社で働きたい」という熱意を伝えてください。
すずらんさん 分かりました。頑張ってみます!
今回のポイント
 
その1   見る側に立って、簡潔に、分かりやすく書こう
その2   会社ごとではなく、経験した職務ごとに書こう
その3   熱意を伝えるために志望動機は必ず書こう
   
OK総評
アピールしたいことが多くあると、あれもこれもと書き込みがちになりますが、それはかえってマイナスです。情報を削ぎ落としていくことで、よりインパクトのある経歴書を作ることができます。結果、やってきた仕事、できる仕事と仕事に対する姿勢が簡潔にかつ分かりやすくまとまりましたね。
 
眼からウロコの感想
業務を細かく分けて記入していたため、見づらくなっていましたが、職種を2つに絞り、業務内容をまとめた後、大変スッキリしました。自己PRは「ですます」調で記入すると説得力がある文になると気付きました。読んでみようと思わせる見やすい経歴書に修正されたと思います。ありがとうございました。
職務経歴書の添削は
イラスト/アオキシン
取材・文/山下久猛