転職相談|空白期間をどう説明すればいいのでしょうか…

職務経歴書の書き方をプロが直接指南します。さてさて今回の相談者のお悩みは・・・・・・
第12回のお悩み 空白期間をどう説明すればいいのでしょうか… 27歳男性編
今回の相談者   今回の所長
斉藤さん
斉藤 隆さん(仮名)
27歳男性。リース会社などで営業を経験後、起業を目指して1年半活動。しかし資金不足などで断念。再就職を決意し転職活動を行うも、起業活動をしていた前職からの空白期間が長く、苦戦が続きお悩み中。
 
小林智明さん
小林智明さん
株式会社JMAM
チェンジコンサルティング
キャリアカウンセリング
研究所所長
プロフィール
お悩みポイント
その1   起業活動をしていた空白期間をどう説明すればいいのかわからない
その2   転職は「起業のための腰掛け」ではないことを、うまくアピールできない
その3   現在在職中のアルバイトについて、どう書けばいいのかわからない
 
プロフィール
プロフィール
1962年生まれ 京都府出身。
キャリアカウンセリング研究所所長として、再就職支援、社会人・学生に対するメンタルおよびキャリアカウンセリングを担当。5年間で200人を超える再就職支援を行い、そのうち1年後の再就職率は95%を誇る。人事にアピールする職務経歴書作りには定評あり。カウンセリングモットーは「求職者の自立を促す支援を徹底的に最後までやる!」
●産業カウンセラー
●NPO法人日本キャリアカウンセリング研究会会員
before 斉藤さんの職務経歴書
before 斉藤さんの職務経歴書
 
 
NGポイント 
NG1
  • 3枚は長すぎ。採用担当者に読んでもらえない可能性もあるので1枚にまとめたい
  • 文字は太字にするだけでなく、大きさや書体を変えて、メリハリをつけて
  • 時系列でダラダラ書くと、どこを読んでいいのかわかりにくく、散漫な印象を与えてしまう
NG2   詳細な会社情報は入れなくてもOK
NG3     業務内容や実績が細かく書かれすぎていて、職務経歴書が長くなる原因に
NG4     希望職種にはあまり関係ない職種なので、ここまで細かく書かなくてよい
NG5     「志望動機」「自己PR」「自分の持っているスキル」は2枚目に書く
 
 
 
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アルバイトの業務内容について、シンプルにわかりやすくまとめられていてよい
自分のスキルや経験を、志望する企業にいかに貢献させたいかが、具体的に書かれていてgood!
職務経歴書
職務経歴書
職務経歴書
職務経歴書

小林所長 小林所長 斉藤さん 斉藤さん
自分の貢献意欲を強くアピールすべし
斉藤さん 起業を目指していたので、職務経歴に1年半のブランクがあるんですが、これをどう書いたらいいものか、悩んでます。
小林所長 起業は完全に断念されたのですか?
斉藤さん いえ、実は起業は学生時代からの夢で……。今回は諦めたけど、将来チャンスがあればまた挑戦したいし、もし転職先に社内ベンチャー制度があればチャレンジしたい。でもだからといって、転職を「起業のための腰掛け」だとは考えていないのですが、そこをうまく伝えられなくて……。
小林所長 企業は利益貢献してくれる人を求めるものですからね。斉藤さんが、志望する企業に対してどれだけ貢献でき、かつ貢献したいと思っているかを採用担当者に伝えることがものすごく重要になるんです。それに「起業活動をやってきたが、結果的に断念し転職活動をしている」ことを採用担当者に納得させられないと、書類審査通過は難しいかもしれないですね。
斉藤さん どうしたらいいのでしょうか…!?
小林所長 まずは志望する企業に自分が貢献できることを、志望動機自己PRにまとめましょう。履歴書の志望動機欄は小さすぎるので、そこには「別紙参照」として、職務経歴書でしっかり書いてください。ところで、斉藤さんの希望の職種はなんですか?
斉藤さん 商社の営業です。最初に勤めたリース会社での営業が、自分には合っていたと思うので。
小林所長 そうすると自己PRには、営業としてのスタンスやアプローチの仕方なども盛り込むといいですね。ただ気を付けたいのは、起業を視野に入れていることをメインに打ち出さないこと。企業風土にもよりますが、それこそ「起業のための腰掛け」だと思われかねません。
斉藤さん なるほど、たしかに……!
小林所長 起業活動については、さすがに1年半だと空白が目立ってしまうので、履歴書に「備考」として、起業活動を行っていたことを書いておけばいいと思います。詳しいことは面接で話せばいいでしょう。ただ繰り返しますが、起業を断念し転職活動をしていることを、誰もが納得できるようにまとめておいてくださいね。
商品企画書のごとく職務経歴書を作成すべし!
小林所長 職務経歴ですが、3枚は長すぎますね。時系列だと、どこを読めばいいのかわかりづらいので職務別にまとめましょう。職務経歴書は斉藤さんを売り込むための商品企画書で、斉藤さんがこれまで手がけてきた仕事を、採用担当者がイメージしやすいように書くものと考えてみてください。
斉藤さん なるほど…。
小林所長

斉藤さんが目指しているのは商社の営業なので、一番関係のありそうなリース事業会社での営業経験を大きくアピールした方がいいですね。まず「リース営業」としてまとめ、職務内容を箇条書きしていきましょう。

あとは文字を大きめにして、太字斜体などで強調させたり、書体を変えて目立たせたりすると、メリハリがついて読みやすくなりますよ。

斉藤さん あの、今「準社員」としてアルバイトをしているのですが、それは書いた方がいいのでしょうか? 実はこのことも、悩みの一つなんです。
小林所長

在職中なら書いた方がいいですね。職務内容を見ると、新商品開発や予算管理など、けっこう重要な仕事を任されているので、「店舗管理運営業務」として、文章で簡単にまとめればいいと思います。

何もしていないと思われるのが一番まずいんです。ただ、「一日あたりの取扱高」など細かいことは書かなくてもOKですよ。

斉藤さん そうか、そういう風に書けばいいんですね…!
小林所長 斉藤さんの起業や社内ベンチャーへの志向は、裏返せば、責任やリスクを取らなければならないところに関わっていきたいということ。これは企業にはよい印象を与える材料になると思いますよ。
斉藤さん 僕も、そういうことをアピールしたいと思っていたんです。疑問や不安がスッキリしました。ありがとうございました!
今回のポイント
 
その1   志望する企業に自分がどれだけ貢献できるかを、志望動機と自己PRにまとめる
その2   業務内容は簡潔に。しかし営業を目指すのであれば、実績などの数字は細かく書く
その3   在職中のアルバイトは、アピールポイントをまとめて文章で説明する
   
OK総評
本人が持っている能力・スキルのレベルが求人企業のニーズを満たすものであったとしても、職務経歴書がそのことを的確かつわかりやすく表現していなければ、結局相手に伝わりません。営業職としてのスキルにプラスして利益貢献をうたった指向性を職務経歴書とアピール書に明確にまとめることができ、職務経歴書が一気に引き締まりましたね。採用担当者の目を引くことと思います。
 
眼からウロコの感想
今回添削していただいたことで、職務経歴書が見やすく、かつ分かりやすくなりました。自分の持ち味やPRすべき点が明確になって、よかったと思います。また、職務経歴の空白期間につきましても、理由が整理でき応募先企業に対しても明確な説明ができるようになりました。このご指導を基にして、生涯をかけた仕事を慎重に見極めていきたいと思います。
職務経歴書の添削は
イラスト/アオキシン
取材・文/名越秀実(ジャネットインターナショナル)